精神的に弱いと本当にしんどい
精神的に弱いと、言いたいことを言えなかったり、何をやっても続かなかったり、他人の評価ばかり気にしてしまったりで、自分の思い通りに生きることが出来ないから、本当につらいものがありますよね。
そんな人が、精神的に弱いのを克服して、精神的に強くなるには、どうすればいいのでしょうか?
自己啓発書を読んだり、インターネットで調べたりすると、本当にいろんな方法が紹介されていますが、精神論的なものが多いように感じます。
「こういった考え方をすればいい」というアドバイスを受けて、「はい、わかりました」と言ってその通りに出来れば何の苦労もありません。
本当に知りたいのは、「こういった考え方をすればいい」ということではなく、「どうすれば、そういった考え方をするようになれるのか」ということですよね。
呼吸法で精神的に強くなる
精神論ではなく、自分の考え方をいい方向に変えることが出来るものの一つに、「呼吸法」があります。
呼吸を変えることで本当に自分を変えられるのかと疑問を持つ方もおられるかもしれませんが、確実に変えられます。
「因果の小車」という言葉をご存知でしょうか。
広辞苑で調べると、「因果が循環することを車輪のめぐるにたとえていう」と説明されています。
もっと平たく言えば、原因が結果に繋がっているだけでなく、その結果がまた原因に繋がっていて、それが車輪が回るように繰り返されているということです。
つまり、原因→結果→原因→結果→原因→結果・・・と延々と繋がっているということです。
こういったことは、本当にあります。
精神的に弱い→呼吸が浅い→精神的に弱い→呼吸が浅い→精神的に弱い→呼吸が浅い・・・
精神的に弱いことが原因で、呼吸が浅くなってしまうという結果に繋がっているのですが、今度は、呼吸が浅いことが原因で、精神的に弱くなってしまうという結果に繋がっていて、これが延々と繋がっているという悪循環に陥っているのです。
ですから、本来は結果である、呼吸が浅いということを改善することで、精神的に弱いということを改善できるのです。
呼吸の大事さは見落とされがち
人はどこからエネルギーを得ているかと言えば、「食」と「呼吸」です。
呼吸のよって肺に吸い込まれた酸素は、肺の周りの毛細血管に取り込まれて、血液に混じり、全身の細胞へと送られていきます。
そして、それぞれの細胞の中で、食事によって取り込まれたブドウ糖などと化学反応を起こして、私たちの生命活動に必要なエネルギーを生み出します。
車が空気(酸素)を取り込んで、ガソリンを燃焼させ、それによって車を走らせるエネルギーを得ているのと全く同じようなものです。
もし、車が取り込む空気(酸素)が十分でなければ、不完全燃焼が起きて、いくらガソリンがあっても、しっかりとパワーが出ないということになってしまいます。
人の身体も全く同じようなものです。
呼吸が浅くて、しっかり酸素が取り込まれていない状態では、どんなにいいものを食べていても、一つ一つの細胞が生み出すパワーは弱いものになってしまいます。
私たちの身体は、60兆個の細胞で出来ていますが、パワーが不足した細胞が60兆個集まっても、やはりパワーは不足したままです。
結果的に、元気が出ないし、自分に自信が持てないし、精神的に弱いということになってしまいます。
呼吸を変えて、しっかりと酸素を取り込み、一つ一つの細胞が元気になると、身体にエネルギーが漲ってきます。
心身一如と言われますが、私たちの心と身体というのは、密接に結びついていて、大きく影響し合っています。
ですから、身体にはパワーが漲っているのに、心は元気が出ないし、自分に自信が持てないし、精神的に弱いままということはあり得ないのです。
呼吸をいいものに変えれば、必ず身体の状態が良くなると同時に、心の状態も良くなっていきます。
ですから、呼吸を変えることで、精神的に弱いのを克服することが出来るのです。
丹田呼吸法で、精神的に弱いのを克服する
初心者でも簡単に実行できる丹田呼吸法をご紹介します。
丹田と言うのは、へその下3㎝とか5㎝とか9㎝とかいろいろ言われますが、そのあたりの下腹部一帯という緩やかな捉え方で大丈夫です。
息を吐くときは、丹田を凹ませながら、普段の呼吸の時よりは長めの息を、口からゆったりと吐きます。
ゆっくりと長い息を吐くのですが、最初の内は普段の呼吸より少し長く吐くくらいにした方がいいです。
余裕をもって出来る範囲でおこなって、慣れてくれば、少しずつ延ばしていけばいいと思います。
口を少しすぼめて、糸を吐くような意識で息を吐くと、細くて長い息を吐きやすくなります。
(鼻から吐く方が楽という人は、鼻から吐いて大丈夫です)
苦しくならない程度に、しっかりと息を吐き切ったら、口を軽く閉じて、鼻から息を吸います。
(息を吸うときは、必ず鼻からです)
息を吸うのはあまり意識しなくても、息を吐く時に凹ませた丹田を緩めると、丹田が元に戻っていくにつれて、鼻から自然に空気が入ってきます。
息を吸う時には、息を吐くときのように、意識的に長くする必要もありません。
(呼吸法によっては、ゆっくりと吸うやり方もありますが、普段の呼吸で息を吸う時の長さくらいで問題ありません)
このやり方で、5分から10分くらい呼吸をおこなうのです。
呼吸法は即効性がありますから、それくらいやれば、結構気分が良くなってくると思います。
それは、しっかり体の中に入れた酸素が、全身60兆の細胞に行き渡って、細胞が少し元気になってきているということです。
これを毎日続けていると、確実に、心と身体が元気になってきます。
効果の出方は個人差が大きいですから、どのくらいの期間やれば、しっかりとした効果が出てくるのかは一概に言えませんが、続けさえすれば、精神的に弱い人が、精神的に強くなることができます。
うまくいくかどうかは、そうなるまで続けるかどうか、本当にそれだけです。
精神的に弱いのを克服して、精神的に強い人になり、自分の価値観を大事にしながら、自分の人生をしっかりと生きていきましょう。